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iPod touch(もしくはiPhone)を電子辞書にする。Wikipediaの全データがポケットに入れて持ち歩ける

《2008年8月 2日》 《カテゴリー:デジタルグッズ

世の中はiPhoneですが、自分はiPod touchと買いました。
アップルの整備済み製品で、
iPod touch 16GBが34,200円で出ているのを発見。
すぐに注文しました。

やりたかったのはiPod touchを電子辞書として使うこと。
EPWINGを読める「iDic」というソフトがあるのは前から知っていましたが、Wikipediaを取り込んで検索できる「wiki2touch」というソフトもあるらしい。
wiki2touchの存在を知ってからiPod touchの安いのを探していたところ、
整備済み製品にたどりつきました。

備忘録を兼ねてその手順を。

(1)まずは脱獄(jailbreak)する

iPod touchは勝手アプリをインストールできないように保護されているので、
それを解除する。
危険な裏技です。
失敗すると回復できないかもしれません。

いろんな脱獄方法があるようですが、
自分はZiPhoneというのを使いました。
http://www.ziphone.org/
ダウンロードしたプログラムを実行するだけ。
あとはiPod touchが何度か再起動して脱獄してくれます。
ちなみにファームウェアは1.1.4です。
その他のバージョンでうまくいくかどうかはわかりません。

(2)OpenSSHを導入

脱獄するとiPod touchのメニューに「installer」というアイコンが。
このプログラムを実行すると、
ネットからいろんなファイルをダウンロードして追加できる。
それを試すだけでも面白いのですが、
他のプログラムを追加するにはパソコンから接続できるようにする必要が。
「Installer」を実行してiPod touchに「OpenSSH」をインストール。
さらに「設定」からiPod touchのIPアドレスを固定。

パソコン側には「WinSCP」をインストール。
http://www.tab2.jp/~winscp/
WinSCPを起動してiPod touchに接続する。
接続先はiPod touchに割り当てた固定IPアドレス。
ユーザー名はroot、パスワードはalpine。
これでパソコン側からiPod touchの内部ストレージにファイルを書き込める。
当然ですが、iPod touchは無線でネット接続しておく必要があります。

また、teraterm proなんか使うと、
パソコンからSSHで接続してコマンド操作もできるので便利。
なお、外で無線LANを使うときは注意。
デフォルトのままでは誰でもroot+alpineで自由にログインできてしまい、
何を埋め込まれるか分かりません。
(このパラグラフの意味が分からないひとは脱獄してはいけない)

(3)Wiki2touchをインストール

http://code.google.com/p/wiki2touch/
サイトから「Wiki2touch_65.zip」を落としてきます。
このファイルを解凍して、
「Wiki2Touch.app」というフォルダを、
iPod touchの/applicationsフォルダにコピーします。
コピーしたWiki2Touch.appフォルダはパーミッションを755にしておく。
以下の階層も再帰的にすべて設定します。

また、Wiki2touch_65.zipを解凍すると、
privateフォルダの下に「Wikipedia」というフォルダがありますが、
こちらは/var/mobile/Mediaの下にコピー。
/var/mobile/Media/Wikipediaのなかには「de」「en」「es」などのフォルダができますが、
同じ階層に「ja」というフォルダを作成。
ここには日本語版のファイルをいれます。
/var以下にコピーしたファイルは、
オーナーを「mobile」、パーミッションを「755」にします。
再帰的にすべて設定します。

この設定を間違えるとパソコンからデータのアップロードに失敗します。
また、古い情報では「/var/root/Media」にコピーすると紹介されていますが、
バージョン1.1.4では「/var/mobile/Media」でないとうまく動かないようです。

ここまでの作業が終われば、
いったんipod touchを再起動(スリープ/ホールドボタンを長押し)。
再起動するとメイン画面に「Wiki2touch」アイコンが現れます。
タッチして起動するか確認します。

(4)Wikipediaのデータを入手&ipod touchに転送

Wiki2touchのサイトから「Wiki2TouchUtils_Win_065.zip」を入手。
どこか適当なフォルダに解凍して、「TransferTool」を実行。

image

ここからは日本語版の手順。
(1)Step1で「other」を選択して「ja」と入力。
(2)「Download file」をクリック
(3)ブラウザでファイルがダウンロードされる。1時間以上かかるかも
(4)Step2で「...」をクリックしてダウンロードしたファイルを指定。
(ファイル名は「jawiki-latest-pages-articles.xml.bz2」)
(5)Step3で「Start Upload automatically after indexing finishes」を選択
(6)iPod touchはパソコンにつないでおく。
(7)転送ツールの一番下に「ready for transfer」と表示されていることを確認。
(8)Step2の「Start Indexer」をクリック。
(9)変換で30分、転送で5分くらいかかった(AthlonX2 2GHzの場合)

転送が終わったらiPod touchでWiki2Touchを起動。
スイッチを「Enabled」にして「Launch Browser」を押す。
ブラウザが起動して検索が可能な状態になる。
このページをブックマークに登録しておけば、
次回からはブラウザでブックマークを選ぶだけで検索開始できる。
Wiki2touchはずっと常駐しているので大丈夫。

(5)他の言語も同じ手順で追加可能

たとえばStep1で「en」をえらべば英語版を追加できる。
データサイズは日本語の4倍以上あるので、
作業時間も4倍以上かかるところに注意。
また、追加後はWiki2touchを起動して、
いったんEnabledスイッチをオフにしてからオンにする。
こうしないと追加されたデータを認識できない。

ちなみに変換後のサイズは以下の通り。
・英語版(en):3.2GB
・日本語版(ja):670MB
2つ合わせても4GB弱なので、
8GBのiPod touch(もしくはiPhone)にも余裕で入ります。

複数の言語版を導入したときは、
ブラウザの検索ボックスに「en:keyword」「ja:keyword」のように入力。
つまり、キーワードの頭に「en:」「ja:」を付ける。

ここまでの作業には、もとまかさんの情報が大いに参考になりました。
http://d.hatena.ne.jp/moto_maka/20080516/1210881466

(6)使ってみた感想などを

Wiki2touchはとてもよくできています。
従来からもfreepwingというツールを使って、
WikipediaのデータをEPWING形式に変換してから、
各種PDAに転送するという手法がありました。
自分もWindows Mobileでやっていますが、
それに比べるととても簡単に導入できる。
転送ツールがダウンロードから形式の変換、アップロードまで面倒を見てくれる。
毎月、iPodに新しいデータを転送し直せるくらい。
(freepwingで変換する方法だとそんな気になれない)

検索画面の再現性が高い。
表組みも含めてデータをちゃんと見られます。
EPWING形式に変換する方法ではテキストデータだけになってしまいます。

その反面、検索がちょっと遅い。
キーワードを入力して結果が表示されるまで、
4~5秒待たされることも。
リンクをクリックするたびに待ち時間が発生します。
EPWINGなら瞬時に切り替わるのに。

あと英語版を持ち歩けるのがいいところです。
freepwingでは扱えるデータサイズの制限があり、
英語版は制限をオーバーするので変換できません。

ただ、iPod touchの制限がいろいろ気になります。
英語版Wikipediaで分からない単語が出てきたとき、
iDicに切り替えて検索するのですが、
そのレスポンスが悪い。
また、コピー&ペーストができないので、
単語を入力して検索する必要がある。
最悪なのがブラウザに戻ってくるとき、
ページがリロードされることがあって、
そこで何秒も待たされることになる。
このあたりの仕様はWindows Mobileの方がずっといい。
iPod touch(およびiPhone)は見せ方はうまいけれど、
こんな細かいところに致命的とも言える制限があります。
それを補ってあまりある環境を提供しているのも事実ですが…

しばらくはiPod touchとWindows Mobileを両方持ち歩いて、
1~2カ月のうちにはどちらをメインにするか決めたいと思っています。

投稿者 yasu : 2008年8月 2日 02:22

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