Windows Vistaのインタフェースふたたび。一貫性の欠如でユーザーは大混乱必至。
《2006年10月21日》 《カテゴリー:Windows Vista》
先日もWindowsVistaのインタフェースは一貫性を欠き、
ユーザーに混乱をもたらすだろうと書きましたが、
もう少し具体的な例を挙げて見ていきたいと思います。
http://www.center-left.com/blog/archives/2006/10/windowsvista.html
WindowsVistaのすぐれたところは、
ほかでいっぱい紹介されているので、
あえて負の側面を選んで取り上げていきます。
コントロールパネルの混乱
まずはコントロールパネル。
XPと同じように設定項目がカテゴリー別に分類されています。

ここで「デスクトップの背景の変更」をクリックすると、
同じウィンドウの中に設定画面が表示されます。
ウィンドウ上部のボタンを使えば、
コントロールパネルのメイン画面に戻ることもできます。

しかし、コントロールパネルで「配色の変更」をクリックすれば、
今度は下のように別ウィンドウが開きます。

初期のベータ版を試用したとき、
「これはまだベータ版だから統一されていないのだ。
きっと製品版までには統一されるはずだ」
と思っていたのですが、
RCになってもそのままです。
おそらく製品版でもこのままでしょう。
時間があれば、開発リソースがあれば、
ぜんぶ新しいインタフェースに作り替えたかったのでしょう。
それが間に合わなくて、
一部だけ新インタフェース、
ほかは従来のコンポーネントの使い回し。
そう推測します。
中途半端なナビゲーション
Windowsでは操作のさまざまな場面に「ウィザード」が登場します。
「次へ」をクリックしながら、
対話式に設定を進めていくものです。
アプリのインストールや設定だけでなく、
アプリの複雑な機能を迷うことなく利用できるように、
マイクロソフト以外のアプリにも広く使われています。
次の画面は「Windowsメール」の初期設定ウィザードです。
Windowsメールは「Outlook Express」に代わるメールクライアントです。

この画面を見て気付くのは、
「次へ」ボタンがあるにもかかわらず、
「戻る」ボタンが見当たらないところです。
それでは前の画面に戻れないのかと言えば、
ウィンドウ上部の「←」をクリックすれば戻れます。
たまたまWindowsメールのウィザードだけが、
こんなデザインになっている、
というわけではありません。
ほかのウィザードもことごとくこの方式なのです。
これまでのウィザードの基本デザインを捨て、
なぜあえて新しいデザインを用いるのか。
新しいデザインにするのであれば、
画面上部にコントロールボタンを並べるなど、
もう少しまともなやり方があったはず。
「次へ」ボタンだけ残すという中途半端なやり方は、
まったく理解できません。
社内で誰か「おかしいんじゃない?」と、
声を上げる人はいなかったのでしょうか。
ウィザードは全体の流れが見渡せないという欠点があるので、
現在の画面が全体のステップ数の何番目なのか、
設定画面のタイトル一覧を表示して、
現在の画面をハイライト表示するとか、
もっと工夫すべきだと思います。
メニューはもうやめるのか? それともやめないのか?
WindowsVistaで違和感があるのが、
メニューバーが表示されないウィンドウが一部にあるところです。
たとえば、Internet Explorer 7ではメニューがありません。
メニューによって表示領域が狭くなるため、
IE7ではデフォルトでメニューを非表示にしたようです。
他にも「Windows Media Player」「Windows DVDメーカー」など、
メニューがないアプリがいくつもあります。

しかし、一方ではメニューを残しているアプリもあります。
「Windowsメール」「Windowsムービーメーカー」などです。
ツールバーを見ていると、
これらも少し手を入れればメニューを省ける気がしますが…。

また、Windowsムービーメーカーは、
なぜかメニューバーやツールバーが黒です。
これがかっこいいという判断でしょうか?

(付記)
メニューが表示されないアプリでも、
「Alt」キーや「F10」キーを押せばメニューが表示されるようです。
またひとつ覚えることが増えました。
真のユーザービリティ向上に向けた取り組みが必要
WindowsVistaのサイトを見ると、
次のように書かれています。
http://www.microsoft.com/japan/windowsvista/features/
Windows Vista は、これまでにないユーザー エクスペリエンスを導入し、情報の表示、検索、 整理やコンピューティング環境の制御を確実に行えるように設計されています。
Windows Vista の視覚効果により、共通のウィンドウ要素が改善されるのに伴ってコンピューティング環境が合理化され、 操作性ではなく画面のコンテンツに集中することができます。デスクトップは、より豊富な情報を備えた、 直観的な操作が行える便利な環境になりました。また、新しいツールにより、コンピュータ上の情報を把握しやすくなりました。このため、 ファイルを開かずに内容を参照したり、アプリケーションやファイルを短時間で検索することができます。また、 開いているウィンドウ間を効率的に移動したり、ウィザードやダイアログ ボックスをより適切に使用することも可能になりました。
確かに新しいダイアログボックスのデザインなど、
操作性を向上させる工夫が随所に見られます。
しかし、新しい合理的で効率的なインタフェースが一部に取り入れられただけで、
古いインタフェースと新しいインタフェースの混在によって、
操作にまったく一貫性がないという悲しい結果になっています。
本当に「これまでにないユーザーエクスペリエンス」を実現するなら、
発売を延期してでも操作性の統一を図るべきだと考えます。
というか、開発チームで全体の操作性を統括する役割を持った人が、
いなかったのでしょうか?
「それぞれのチームが好き勝手に作って、それを寄せ集めただけ」
と思われても仕方のない出来です。
投稿者 yasu : 2006年10月21日 11:40
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コメント
佐々木さん、なるほど。
じっくり拝読しました。
投稿者 稲沢 : 2006年11月10日 22:56