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ライブドアワイヤレスの夢と現実

《2006年1月14日》 《カテゴリー:ネットワーク

日経ビジネスとPCfanの最新号が届いていたので、
パラパラとページをめくっていたところ、
両方でライブドアワイヤレスが取り上げられていた。
日経ビジネスではスカイプと組み合わせた無線IP電話が、
携帯電話の強力なライバルになる可能性があるという指摘。
PCfanはライブドアワイヤレスの試用レポートであり、
接続の具体的な手順が紹介されていた。

街中のどこでも無線LANが使えるというのは理想の姿だが、
はたしてどこまで現実のものになるのだろう?
PCfanの試用レポートによると、
「ある程度快適に使うには(アクセスポイントから15m以内までが限界のようだ」
との記述もある。
ライブドアワイヤレスのウェブサイトを見ると、
たくさんのアクセスポイントをがんばって設置したなあと関心する。
しかし、地図の詳細表示を見るとまだまだ密度は低い。
カバーエリアが広いとはいっても、
広いエリアの中に接続可能な場所が点在しているかんじ。
実際のエリアは初期のPHSよりもはるかに限定される。
これじゃあ街を歩きながら無線IP電話を使うなんてことは到底無理だろう。

それ以外にも問題点はありそう。

(1)ユーザーが増えたときのクオリティはどうなる?
11b(11Mbps) と11g(54Mbps)の両方をサポートしているけれど、
11gで接続しているところに別のユーザーが11bで接続してくると、
11gの速度は大幅に低下する。
2~3人で使っていても速度低下が顕著なのに、
多くのユーザーが利用を始めたら品質の保証はできるのだろうか。

(2)アクセスポイント同士の干渉はどうなる?
アクセスポイントを設置するのはライブドアだけじゃない。
他の通信事業者も設置すれば、一般家庭のアクセスポイントもある。
さらにはコードレス電話などパソコン以外の機器も同じ帯域を利用する。
うちの場合、住宅地のど真ん中にあるが、
無線LANが普及したのか回りにいくつものアクセスポイントがある。
同じチャンネルを使うとパフォーマンスが落ちるので、
周囲のチャンネルを調査して重複しないように設定する必要があった。
ここに事業者のアクセスポイントが割り込んできたら、
混乱はますます深まりそう。

(3)果たして一社でカバーできるのか?
外にアクセスポイントを置いても建物の中に入ると使えなくなる。
喫茶店やファストフード、ホテルのロビーなどは、
先行する事業者がすでにおさえている。
後発のライブドアがこうしたポイントに進出できるのか?
公衆無線LANのさきがけとなったMISの「Genuine」の場合、
JR東日本の駅構内に設置しようとしたところ拒否されたという事例がある。
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/04/08/misjre.htm
無線LANは干渉の問題があるので難しい。

(4)セキュリティは大丈夫なのか?
セキュリティはWEPを使っているようだけど、
WEPの脆弱性は広く知られているところ。
実際に通信を傍受、解読する人がいるとも思えないが、
ネットバンキングなどには危なくて使えないだろう。
ライブドアに限った話ではなく、すべての事業者に共通した問題。

IEEE802.11での公衆無線LANを事業化するのは難しい気が。
みあこネットのような形なら可能性があると思うけれど。
自立分散型で既存のネットワークにアクセスポイントをつなぐだけで、
無線のエリアがどんどん広がっていくというもの。

もしくはMovileWiMAX(IEEE802.16e)を使った通信だろうか。
これならカバーするエリアが広いので穴ができにくい。
それでも屋内をどうするかは依然として問題になる。
理想はみあこネット方式の無線アクセスポイントが普及して、
屋内ではどこでもIEEE802.11で接続ができる。
外に出たらIEEE802.16eでネットにつながる。
こんなかたちがいいのかもしれない。

投稿者 yasu : 2006年1月14日 13:14

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