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Acronis TrueImage 9.0 標準価格:10,290円(税込み) 対応OS:Windows98/NT4.0/2000/Me/XP 製品情報 アップグレード版(7,140円)、乗り換え優待版(8,190円)、アカデミック版(7,875円)、2ライセンス版(16,590円)、5ライセンス版(39,900円)も用意されている |
バックアップソフトの定番です。もともとは領域単位のバックアップしかできませんでしたが、最新のバージョン9ではファイル単位のバックアップにも対応しました。専用領域へのバックアップやスケジュールを指定しての自動バックアップなど豊富な機能を備えています。どんな方法のバックアップにもこの一本で対応できそうです。
| ファイル単位のバックアップ | ○ | ネットワークドライブへの対応 | ○ |
| 領域単位のバックアップ | ○ | 専用領域へのバックアップ | ○ |
| バックアップファイルの形式 | 専用形式 | スケジュールを指定して自動作業 | ○ |
| CDから起動しての作業 | ○ | バックアップファイルのマウント | ○ |
TrueImageの便利なところは、製品CDから起動してバックアップや復元などの作業ができるところです。システムがクラッシュしてWindowsが起動しなくなったときでも、CDから起動して復元することが可能です。CDから起動したときでも内蔵HDDだけでなく、USBやIEEE1394の外付けHDDやLAN上の共有フォルダにもアクセスできます。また、すべてではありませんがRAIDにも対応しているようです。
CDから起動したときでも使い勝手はWindows上と違いがありません。画面のデザインもほぼ同じであり、操作に戸惑うことはないでしょう。CD起動に対応したバックアップソフトはほかにもありますが、機能や操作性がWindows上と違っていることがあります。たとえば、外付けHDDにバックアップしておいたけれど、CDから起動したときに外付けHDDにアクセスできなかったなんてこともあるわけです。ただし、TrueImageもすべてのハードウェアに対応しているわけではないため、あらかじめ体験版を使って自分の環境で正しく動作するかを確認しておくことをおすすめします。
PCが一台しかないときは外付けHDDにバックアップイメージを作成するのがおすすめですが、オフィスなどで複数台のPCがあるときはファイルサーバー(もちろんNASでもかまいません)にバックアップするといいでしょう。もしPCが起動しなくなったときは、CDから起動してファイルサーバー上のバックアップイメージを復元します。何台ものPCがあるときは、「2ライセンス版」「5ライセンス版」を導入すると割安になります。
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| Windows上で実行したときのメイン画面 | 製品CDから起動したときのメイン画面 |
体験版はプロトンのウェブサイトからダウンロードできます。体験版をインストールしたら、スタートメニューで「すべてのプログラム」→「Acronis」→「TrueImage」→「ブータブルメディアビルダ」の順に選びます。光ドライブに空のCD-Rをつっこむと起動用CDができあがります。製品版では製品CDから起動できますが、体験版の場合は起動用CDを作成しなければなりません。
体験版はインストールから15日間、製品版と同じように利用できます。体験版で作成したバックアップイメージを製品版で復元することも可能です。ただし、CDから起動したときにバックアップすることだけはできません(復元は試すことができます)。
また、製品版を使用しているときは、プロトンのウェブサイトから最新のアップデータをダウンロードし、最新版に更新することをおすすめします。バグが解決されて動作が安定するほか、CDから起動したときに認識できるハードウェアが追加されることがあります。TrueImageではCDから起動するときにLinuxを利用していますが、アップデートによってLinuxカーネルが更新され、新しいデバイスへの対応が可能になります。アップデートしたときは「ブータブルメディアビルダ」を使って、起動用CDを作成します。
メイン画面で「バックアップ」を選択すると、バックアップの設定を行うウィザードが開きます。ポイントとなるのが2つめの画面です。「バックアップの種類の選択」では「領域単位(もしくはHDD全体)」か「ファイル単位」のどちらでバックアップをとるかを選択できます。
システムクラッシュに備える場合は「領域単位」でのバックアップを行います。ファイル単位でCドライブ全体をバックアップしても、起動に必要なブートセクタをバックアップすることができません。そのため、復元したときに起動ができない可能性があります。
一方、データをバックアップするときは「ファイル単位」でバックアップします。どの範囲をバックアップするか細かく指定できるため、必要なデータだけをバックアップすることが可能です。毎回のバックアップ時間を短縮できるほか、バックアップイメージのサイズを小さくすることもできます。
両方式をうまく組み合わせることで効率的なバックアップが可能になります。まずは領域単位のバックアップで起動ドライブ(Cドライブ)全体をバックアップします。また、ファイル単位のバックアップにより、マイドキュメントなどのデータをバックアップします。その後は、以下で紹介するスケジュール機能によって、データを定期的に自動バックアップするといいでしょう。領域単位のバックアップは、システムに大きな変更を加えたときだけ手動で実行すれば大丈夫です。
スケジュールを設定して自動的にバックアップするには、メニューから「操作」→「タスクのスケジュール作成」の順に選択します。通常のバックアップと同じように設定をすすめていきますが、ポイントとなるのは「アーカイブ作成モード」の画面です。
アーカイブ作成モードでは「完全バックアップ」「増分バックアップ」「差分バックアップ」の3つのモードから選択するようになっています。「完全」を選ぶと、指定したデータを毎回すべてバックアップします。バックアップの作業時間が無駄に長くなってしまうため、「増分」か「差分」のどちらかを選択します(両者の違いはこちらのページを参照)。
バックアップのスケジュールは最後の画面で行います。「日単位」「週単位」「月単位」で定期的に実行するほか、「コンピュータの起動時」「ログオン時」「コンピュータのシャットダウン時」「ログオフ時」に自動実行するようにも設定できます。
定期実行する場合の最短間隔は1日であり、残念ながらそれ以上に短い間隔で実行することはできません。より短い間隔でデータをバックアップするには、別のソフトを使う必要があります。
バックアップイメージの作成中でも他のアプリケーションを動かすことができます。もちろん自動バックアップ中に他の作業をしていてもかまいません。ただし、領域単位でバックアップしているときは、バックアップ中にソフトウェアをインストールしたり、WindowsUpdateを実行するなどシステムに変更を加えないように注意します。
ちなみに、スケジュールの設定後はTrueImageを終了してもかまいません。指定したタイミングで自動的にバックアップが開始されます。また、指定時刻に電源が切れていたときは、次回起動時にバックアップを実行するように設定することも可能です。スタンバイや休止状態から自動的に復帰してバックアップはしてくれません。やはり復帰後のバックアップになります。
「増分バックアップ」「差分バックアップ」を選択したときは、最新のデータを復元するだけでなく、指定した過去の日時のデータを取り出すことができます。復元のときに日付を選択する画面が開くので、バックアップした日付を指定します。たとえば、あるデータファイルを3日前に間違って上書き保存したことに今日気付いた場合、4日前のデータを復元することができます。
完全バックアップを毎回実行している場合、毎回のバックアップイメージを保存しているなら、上記のような履歴管理が可能です。しかし、ディスクスペースを考えるとすべての完全バックアップイメージを残しておくのは難しいでしょう。「増分バックアップ」「差分バックアップ」は容量や作業時間を節約するだけでなく、過去の変更の履歴も保存できるというメリットがあります。
ただし、先にスケジュールバックアップの項目でも触れたように、TrueImageの自動バックアップは最短でも日単位でしか指定できません。たとえば、「3時間前のデータに戻したい」といった細かな指定はできない点に注意する必要があります。
バックアップイメージをうっかり削除したりしないように、「セキュアゾーン」という専用領域を作成し、そこにバックアップイメージを保存することができます。この専用領域にはドライブ名が割り当てられないため、誤ってバックアップイメージを削除するような事故を防げます。
バックアップイメージの保存先にセキュアゾーンを選択した場合、バックアップイメージのファイル名を入力する必要はありません。復元するときもバックアップイメージを指定せず、セキュアゾーンを選ぶだけで直近のバックアップを復元してくれます。また、セキュアゾーンの空き容量が少なくなったときは、古いバックアップイメージを自動的に削除して、新しいバックアップイメージを保存します。
もう一つ、セキュアゾーンを作成すると「Acronisリカバリマネージャ」が利用可能になります。これは起動CDの内容をHDDにコピーしておき、起動時に「F11」キーを押すことでTrueImageを起動できるというものです。Windowsが起動しなくなったときに復元を行うには、CDから起動して作業を行います。しかし、Acronisリカバリマネージャを有効にしておくと、CDを使うことなくTrueImageを起動して復元が可能になります。携帯用のノートPCが出張先でトラブルにあったときでも、即座に復旧できるところがメリットです。
ただし、AcronisリカバリマネージャはHDDのMBR(マスターブートレコード)を書き換えるため、MBRに独自のブートマネージャをインストールしているときは注意が必要です。たとえば、WindowsとLinuxをデュアルブートするように設定していて、MBRにliloをインストールしたときは、liloによってOSの切り替えができなくなります。
TrueImageは専用形式でバックアップイメージを作成します。HDDに何万ものファイルがあったとしても、1つのバックアップイメージにまとめられます。しかし、バックアップイメージを仮想ドライブとしてマウントする機能が備わっているため、その中から必要なファイルだけ取り出すことも可能です。
メイン画面で「イメージの参照」をクリックし、バックアップイメージを選択します。マイコンピュータを開くと新しいドライブが追加されているので、アイコンをダブルクリックすると通常のドライブと同じようにバックアップイメージの中のファイルにアクセスできます。必要なファイルだけ取り出して、別の場所にコピーすることができます。
なお、仮想ドライブは書き込み禁止になっているため、中のファイルを直接編集することはできません。できるのはファイルを別の場所にコピーすることだけです。また、マウントできるバックアップイメージは領域単位でバックアップしたものだけで、ファイル単位でバックアップしたイメージはマウントできません。
ちなみにメイン画面から「復元」を選んだときでも、一部のファイルだけ指定して取り出すことが可能です。復元先も元の場所のほか、他の場所も選べます。領域単位でバックアップしたときでも、指定したファイルだけチェックして復元できます。ただし、仮想ドライブとしてマウントするよりも手順は複雑です。
バックアップイメージは元のHDDとは別のHDDに復元することができます。HDDが故障したときは新しいHDDに交換して、そこにバックアップイメージを復元します。領域単位でのバックアップを行っていれば、これだけで新しいHDDにシステムを移行できます。
また、より大きなHDDに換装するときにも利用できます。この場合は、新旧2つのHDDを同時に接続して、TrueImageのメニューから「操作」→「ディスクのクローン作成」の順に選択してください。現在のHDDの内容を丸ごと新しいHDDにコピーすることができます。コピーと同時に新しいHDDのパーティション構成を編集することも可能です。
このクローン作成を実行するには、元のHDDよりも容量が大きなHDDが必要です。また、バックアップイメージを別のHDDに復元するときも、復元しようとする領域よりも大きな領域が新しいHDDに存在しなければなりません。
TrueImageは非常に完成度が高いバックアップソフトですが、以下のようにいくつか弱点もあります。